寝そべった

いつもと違う世界が目の前にあった

*

ざくざく 葉を踏んで

じゃりじゃり 石を踏んづけて

*

昔、母と夜の川沿いをよく散歩していた頃

よく思っていたのは

草花がたくさん生い茂っていること

風で川や葉が揺れていること

空気が澄んでいること

空には星がたくさん瞬いているということ

*

カレをまだ好き?と聞かれてムキになるのは
その人たちが「忘れろ」と言うから。

もう忘れて新しい恋をしろと言うから。

カレのことをめったに口に出さないのに
周りには、カレを恋しく思うように見えるらしい。

私はムキになっても、穏やかに、のんびり話をする。

何もわからないくせに、と
言いそうになってしまったこともあった。

でもそうじゃない。

そうじゃないでしょう、私。

カレと比べたり、でもそうじゃないでしょう。

*

今、まだカレを好き?と聞かれたら
きっと私はこう、言うと思う。

『好き

だけど、もっと好きな人ができた』と。

カレを好きじゃなくなることは、
きっとないと思う。

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