木の周りを虎がぐるぐる回っているうちに、
バターになってしまうお話だった。

この一文を何度も読み返すうち
絵本を読んでもらっていた時のことを思い出した。

お布団に入って絵本を楽しそうに読むお母さんと
それに聞き入る小さな自分。

お母さんの声はかわいかった。

電気スタンドのあかりに絵本を照らす。

今日はコレ!とあたしは本棚から
何度も何度も、飽きることなく同じ本を選んできた。

あたしが一番すきなのは、
ちびくろサンボが虎に食べられる代わりに
クツやカサをあげるところ。

そのときのお母さんの読み方が
とっても好きだったから。

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